現場力とは何か?

ロケの時に、雨なら雨で臨機応変にやっていく。

現場で力を発揮する能力、それを現場力と呼んでみる。しかしなかなか言語化しにくい能力であり、確かに現場力のある人、というのはいるんだけど本人含めて一体どういう能力か把握できていないことも多い。今日は現場力とは何かを考えてみる。

事前準備、段取りのポイントをしっかり押さえている

現場至上主義すぎると、段取りを嫌う傾向がある。現場力といっても、事前の段取りが肝要である。ここを蔑ろにしすぎると、現場でトラブルを起こしてしまう。

しかし、綿密な段取りが不要であることもまた事実であり、つまり無駄にならない程度の、適度な事前準備のバランスというものがある。きっちり事前のツボを抑える訓練をしましょう。

また現場には、ベテランから新人までシミュレーション能力に差のあるチームが構成されることも多い。そういう点でもツボを押さえた資料、ミーティング、リハーサルが重要である。

それでいて臨機応変に変える決断、謝ること、皆に伝達することができる

準備をしておきながら、当日いろんな状況の変化に直面し、方向転換を迫られる場合が多い。

この時に現場力のある人は、臨機応変に対応することができる。また先に決めていたことをひっくり返すことになるので、チームから不満が出ることもある。この時に素直に謝ることができるのも、現場力の一つではないかと思う。理屈よりも感情で方向転換できないことが多いからである。

そして、その場で決めた、変えた、今度はそれを、発信してチーム全体に行き届かせることができる。チームが機動的に動くためには情報共有が欠かせない、現場が混乱していれば尚更である。ではどう伝えるか。

焦らない落ち着いて話せる、声がよく通る

まず声がよく通る、ということが大事である。ミーティングでも会場でも、トランシーバーでも、電話でも(トラブル中チャットで話しているのは非効率である。)声がしっかり通ると伝わりやすい。現場力のある人、とは大声でなかったとしても、皆に聞き取りやすい声のトーンというのを理解している。

そして焦らないで話すことができる。または焦ってるのかもしれないが、それが声に現れない、落ち着いている声で話せる。そうすると皆をパニックに陥らせないで済む。時々、ヒステリックな声をあげて混乱した現場をさらに混乱させる人がいるが、それと反対だと思って貰えばいい。

現場を楽しめる

そして最後は、結局楽しんだもの勝ちである。現場が好きでたまらない、というオーラが出ていれば現場力がある証拠である。