ひょろっと伸び急ぐひまわり
まっすぐに太陽に向かって伸びるひまわり。
ひまわりはぐんぐん成長する。いや成長してしまう。
足腰がしっかりする前に、ひょろひょろ縦に伸びる。
早く高く伸びたくて仕方がないのだ。
なぜなら、いち早く葉を広げないといけないから。
ほかの植物との競争に勝って、日光をいち早く取り入れたいからである
しかもひまわりの葉は大きい、何なら花も大きい。大きいから重たい。
アンバランスな身体である。成長を急ぐ少年少女のようである。
だれがが僕らのひまわりを折ったんだ!
昨日の夕方、憤る息子。
「だれかが踏んで、折って、僕らのひまわりを台無しにしたんだ!」
でも今日私も現場を見てわかりました。
そうじゃなかったんです。
先日の都内のゲリラ豪雨で、もう根元から倒れていることがわかりました。
だれかじゃなく、大いなる自然の力です。
でも倒れながらも、ひまわりは茎と葉の向きを変えて生きています。これもまた自然の力です。
さて、息子は自宅のひまわりを見る、すると見慣れないものが。
あまりに風が強かったので、たまたま私が添え木で補強していたのでした。
その様子をみて「これ、学校のひまわりにもやってほしい」
と頼まれ「じゃ、学校潜入して、添え木して立て直しちゃうか」
と息子と、友達の鈴木塾の生徒みんなで、放課後クラブに登校するついでに立て直してきた。
そして盛り上がった全員でなんども水をあげる。
しっかりと育ってほしい、と全員で祈る。
ゆっくりと太くなればもう倒れない
茎が太くなってくれればもう雨風では倒れないのです。
こんなにもカンカン照りで日光には困らない、恵まれている、とわかりきっているのに焦って成長する。
それが本能なのである。
だから本能はそのままに、支えてあげたらいいのである。
ゆっくりと足腰が、茎が太くなるまで
添え木を添えてやる。
ちょっと伴走して手伝ってあげる。
囲いをつくったり過剰に守る必要は無い。日差しも遮っちゃうしね。
ちょっとだけ、少年少女の成長のスピードにあわせて
ちょっとだけ、支えてあげる添え木が最初必要なのである。
ひまわりのようにお日様を向いて、みんながまっすぐのびのび、図太く生きてほしいと思うのである。