上野千鶴子さんの本の中で知った「センスオブパワー」
権力意識と訳されるが。
自分が持っている才能や力を行使してみたくなる欲求に対して
如何に向き合い、自制するか、という意味である。
力を行使した結果が、世の中にいい影響ならば、
どんどん使えばいいようなものだが、
物事には必ず両面がある。
力を振るった結果、押さえつけられる人が発生するだろう。
「私には力なんて無いから関係ない」そうでもないんです。
だれしも、
頭の良さ、知識、才能、
性格やカリスマ性、モテる、好かれる
美貌、スタイル、健康
家柄、学歴、経歴、
わかりやすい権力、立場、
それから収入や財力、資金
最後は時間、若さ、
いろんな力、パワーを実は持っている。
社会的なパワー
さらに社会的なパワーもある。
たとえば
日本社会において、男性として生まれてきただけで行使できる力をすでにもっている。
日本の男女差別・ジェンダー問題の本質は、
男女の階級問題であると上野先生は喝破している。
男性が支配者、
女性が被支配者なのである。
この構図で理解すると、非常に腹落ちする。
女性の自立とは、奴隷解放宣言であり過酷な戦いを強いられているのである。
私が働き始めた20年前ですら、
お茶をいれるのは女性の仕事、
というような空気だったのである。
面接で来た女性に、私がお茶くみとしてお茶を出したら、
その女性は「この会社は男性もお茶くみして、良い会社だな〜」と思ったと後日いっていた。
衝撃だな〜。笑
「力を行使しない」という高貴な精神
もっているパワーを「行使したい」という欲求に、我々は突き動かされ、翻弄される。
そして人を傷つけたり、自分の身を焼いたりするのである。
ロード・オブ・ザリングの力の指輪のようなものである。
そんな自分が持っているパワーに翻弄されずに自分を制御するためには、
思慮深さ、
想像力、
人間としての深み、
が求められるのである。
現代の世界最強の国アメリカの大統領ともなれば
「力を行使したい」という抗い難い欲求は想像を絶するものだろう。
トランプ氏が大統領に再選。
そしてこの11月から風の時代に突入。
とんでもない時代になってしまうかもしれないということは覚悟している。
乱世を生きるたくましさを皆もっていきましょう。