伝統を継続するかどうか

新潟県糸魚川市の木浦(このうら)の集落のお祭りに参加してきた。

東大の研究室が協力して、御神楽の舞をYouTubeのライブ配信を行なっていた。

先進的だなと驚いた。

300年前からの舞を保存のために50年前に動き出す

50年前の小学生達にこの舞を地域で継承していこうと、

教えるところから始まったそうですが、

現在その人達も60代、70代。繋いでいきたいけれど、

木浦の小学校は昨年、廃校となり、

子どもたちに伝えていくことはより困難になっている。

継続できている地域はほんの一部

元々はいろんな集落にいろんな舞があったが、

踊り手がいなく、他の集落から出張してきてもらったり、

工夫して祭りを続けていたところもあったそう。

しかし、そのまま誰も舞がわからなくなり消えていく。

発表の機会も、踊り手も、継承するコミュニティもなくなれば、

消えていくのは自然な流れではあるが、

木浦地区では、7年前に復興の実行委員会を立ち上げて

発表会である祭りを復活させる。

舞の歴史的な価値を見出し、東大の先生が協力して、

今回、YouTube配信されたりしていた。

面白い試みだと思った。

継続していく意味があるか

誰かに極端な負担やストレスがかかっているなら、

やめてしまってもいいと思うが、

皆が楽しくやっていて、後世への遺産となるのであれば

継続する意味があるだろう。

文献は保存しておけば、残ることができるが、

口伝や舞、音楽の中に含まれる情報は、

それを伝達する人がいなくなると途絶えてしまうからである。

先祖から受け継いできたものを、

自分の代の時代の感覚で、終わらせていいのか、

それとももっと大きな時間軸で、

結論を先に委ねた方がいいのか、

それは、そんなに簡単に決められることではないんだなと、

考えさせられた。