そんな悩みを相談されることもあります。でも得てしてそうでも無いことも多く。そう言う方のほとんどが、「変わりたくないから変われない」のです。
わたし達はものすごく計算高い生き物
変わらないのには理由があるのです。そうすると守れる「何か」があるのです。病気でいれば家族がやさしくしてくれます。学校にいかなければ、親が気にかけてくれます。学校に普通に通ってたら気にかけてもらえませんから。
わたし達は変わらないのには、快適で抜け出したくない現状というのがあるのです。
10〜12年くらいで勝手に変わっていく
2011年その時は31才、まだサラリーマンでした。独立しようかなーとはずっと考えていましたが、まだまだ忙しい毎日、たくさんの仕事のチャンスを楽しんでいました。毎日が動物園のような騒がしい日々だったのです。ちょうど2年くらいかけて仕込んできた大きなプロジェクトの旗揚げ、という直前に東日本大震災がありました。3月に予定していたすべてを延期することになったのです。結果としてゴールディンウィークへとずらされたこれらの施策は大ヒットにつながるので結果オーライでした。
しかし震災後の日々を通じて、住む場所、会社との向き合い方、夫婦のありよう、において考え直すきっかけになったのは間違いありません。家にもいたくなかったし、会社にもいきたくなかったのです。
「自分はそういう風に考えていたんだな〜」と自分の声を久しぶりに聞いたような時間でした。しかし不思議なものでそこから仕事が大ヒットしてしまい2年ほどめまぐるしい仕事ぶりとなるんです。
それが一段落したある日。突然、思い立ったように「ここでやめるわ」と横浜で1人でカバンを買いに行ったついでにやめてしまうのでした。でもこれも、東日本大震災で気づいてしまったことを、消化して自分の中に落とし込むのに2年くらいかかったのです。ただそれだけのこと。
もうとっくに3月11日後の世界で、自分は変わってしまっていたのでした。
コロナをへて
それから10年後、2020-2021年はコロナ禍に見舞われた年でした。
自分も年齢が40才になりスキージャンプの葛西紀明レジェンドの本を読んで、毎日ランニングをはじめました。そして体重を絞ってルックスが別人になってしまったのです。
たまたま仕事が忙しい時期だったこと、コロナの最初の段階で路上で倒れ救急車で運ばれ入院して、イベントをすっぽかしてしまったこと、年末のイエモンのコンサートにいけなかったこと、いろんなことがもう今の暮らし方が自分に合ってないことを教えてくれていました。
コロナを受けて自分なりのこれまでの実績をいかしたような事業を作ろうとして2020年からKoe-Cloudを開発して、結果としては大失敗。その損切りにも結局足かけ4年程度かかって、こういうやり方はダメだったな、と思えるようになったのは2024年に入ってからでした。
koe-cloudを通じて、毎日をどう生きるか?ということがテーマになり、そこからブログとYouTubeを平行して始めました。2022年末から2024年末まで丸二年ほど毎日のように連載をつづけアウトプットを続けながら方向性を探りました。しかしkoe-cloudと同じことになるかも、と思いいったんプロジェクトを休止しました。
2020年の段階で、もう変わってしまっていたけれど、それを認めるのに4年ほどかかったのかもしれない、と思ったのでした。変わらないでいることに自分も安心やメリットを感じていた、と思いました。
変わりたくない自分と、変わらざるを得ないインパクトによって、わたし達はゆるゆると新しい自分に切り替わっていくのです。