時間管理(タスク管理)の基礎知識 #1

 経済的に自立を目指す方達を応援する連載をお送りしてます。この記事では仕事における時間管理(行動・タスク管理)に関しての基礎的な思い込みから紐解いて、頭を柔らかくしていきたいと思います。

時間は管理できない

 忙しいことが美徳されてきた時代が長かったため、今も忙しくしているわたし達現代人。コロナ禍を経て「もっとのんびり楽しく過ごせないのか?」これまでの価値観を一度は疑った方も多いはず。そんな中で問題として「時間をコントロールしたい」「時間を管理したい」と考えます。理想の一日を過ごすには、なんとか時間をやりくりしなければならないと躍起になります。

しかし「時間」は管理出来ないのです。時間管理という言葉は正確ではないのです。時間は人間のコントロールできる範疇を超えています。わたし達は時間を捕まえることも出来なければ、目視することも理解することもできません。時間という概念を前提として生活しているだけ。時間そのものを認知しコントロールする術を人間は持っていないのです。

同時に、わたし達が永遠の命を持っていたら、おそらく時間は気になりません。明日やっても同じだからです。急ぐ必要が無いのです。その観点からもわたし達の問題は、絶対的に流れる時間にあるのでは無く、削られていく生命の時間、自分の寿命の制約だと気づきます。

日々過ぎていく時間の経過=命のすり減りの中で自分の行動をどうマネージメントしていくか?命を有効活用する行動管理なのです。

時間ではなく、自分の行動を管理する

 「時間管理」という言葉が自己啓発本のカテゴリでも定番なのであえて使ってはいますが、正確には時間の中で行う自分の「行動管理」の方が正しいです。人生の中の貴重な一日、その時間の中で如何に思い通り過ごすか?が、時間管理・行動管理・セルフマネージメントの基礎です。

今日はこんな質問をいただきました。ご質問ありがとうございます。

お客さまからの受注仕事(やるべきこと)と、自分が主導で行う将来に向けた仕事(必須ではないがやりたいこと)を区別したとき、そのバランスと時間の使い方について悩んでいます。

今はやるべき仕事を1日の前半に終わらせ、やりたい仕事を後半にやるという生活をするようにはしていますが、どうしてもやりたい仕事が後回しにされ、自分の理想の一日にはできないことが多いです。

鈴木さんは一日の時間の使い方で意識されていることはありますか?

人生のタスク、優先度を考える

 もしもう命が残すところあとわずかだったとしたら?仕事をしていますか?家族や愛する人と過ごしますか?そんな定番な質問があると思います。今回の質問を受けてふと「あと少しで命が尽きてしまうことが分かってたら、迷惑かけたくないからしっかり納品してから死にたいと思うかもしれない」という気づきでした。

 世界一周にいきたい!思いっきり綺麗な海、最高の景色の中で泳ぎたい!まったく知らないおいしいものを食べたい!そんなこともやってみたいですが、身近なお客さんに納品して、最後の仕事で喜ばれたい。誰かに貢献したい、生きた証として誰かの役に立ちたい、そんな思いの方が強いかもしれません。死ぬ直前まで誰かに貢献して喜ばれたい、そんな思いを持つ人は少なくないと思いました。仕事がある、誰かに必要とされている、というのは嬉しいものです。

<連載>時間管理の基礎知識